2015年03月15日

電子書籍ゲームブック制作D 一太郎編集編2

前回の続き。

【画像の挿入】

続きましては画像を挿入しましょう。

表紙画像につきましては電子書籍ファイルに出力する最後に行うので、ここは文中に挿入する画像を入れ込みます。

文中の画像を入れたい箇所にカーソルを合わせて下さい。

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右のツールパレットの「挿入」をクリックで開き、画像枠の「絵や写真」をクリックします。

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新たにウィンドウが開かれますので、左のツリー型のファイラーから画像が入っているフォルダを選び、右のウィンドウで挿入したい画像を選択します。

そして「画像枠で挿入」をクリック。

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画像が挿入されました。

ツールパレット上部に「枠操作」というパレットが現れました。
ここで「枠の基準」を「行」にして「文字よけ」を「右側に配置」または「左側に配置」に設定して下さい。

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リフローで出力するためあえて画像を改ページにて一枚のページに収める必要はありません。文字が画像の下にもぐりこむようなレイアウトになることもありますが、リフロー型の電子書籍にしかしない場合は無視して構いません。

ただしPDF形式で出力される場合は改ページを入れてレイアウトを整えましょう。

そのまま他の画像も挿入しちゃいましょう。


【縦書き】

横書きの書籍でいい場合はこの項目は必要ありません。

「Sigil」と違い「一太郎」で縦書きにするのはとても簡単です。

一番上のメニューバーの「書式」メニューから一番下にある「文書スタイル」をクリックします。カーソル位置はどこでもいいです。

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文章スタイルのウィンドウが開かれます。

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ePubでの電子書籍ファイルにする場合は「文字設定」の枠の「文字組」を「横組」から「縦組」に変えて「OK」を押します。

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かなり字間の空いた文章になりましたが、ePub電子書籍ファイルの場合、リフロー形式で出力するのでこう言った字間や行数などのレイアウトは反映されませんので心配ありません。ですが読みづらく編集しずらいという場合はもう一度文章スタイル編集に戻って字間などの設定をされてみてください。(字間を30%あたりにするとちょうどいいかも)


PDF形式で作成される場合はその他のレイアウトの設定が反映されます。「ヘルプ」をクリックすれば各機能の説明がされたヘルプウィンドウが表示されますので、フォント変更など色々と試してみてください。


【縦中横】

半角英数字を文中に使われた場合、このまま電子書籍化してしまうと文章は縦書きですが半角英数字の部分だけ寝た表示になってしまいます。

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これを立てて表示することを「縦中横」といいます。

「一太郎」では「Sigil」のように一つ一つタグを加える必要はなく一発で変換できます。

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メニューバーの「ファイル」の「文章スタイル」の右のメニューから「縦組文章に変換」をクリックします。

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この設定は縦書きにした場合の半角文字の処理についての設定です。
「英文字を全角にする」は文字の通り半角で書かれた英語文字を全角に変換します。ただしURLやハイフンなど全角にすると見ずらくなるものは除外できるよう設定できます。

「半角の数字を変換する」の項目ですが、基本方法で半角の数字を全角の算用数字にするか漢数字にするか選べます。
その下の縦中横の項目で2桁または2桁か3桁の半角数字は半角のまま立てて表示するか選べます。

好きな範囲で設定してください。終わったら「OK」をクリック。

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すると文中のすべての半角文字に適応されます。確認ください。

これだけで終了です。「Sigil」ではかなりの重労働だった作業がわずか数秒で終わらせられました。


【ルビ】

ルビというのはふりがなです。難しい漢字の横に振ってあるふりがなの事です。

ルビも「Sigil」とは打って変わって簡単です。
さらにすごいことは一文字一文字ルビを設定せずとも文中の漢字すべてに一発でルビが振れるという機能まで付いてます。もちろん単独でも設定可能です。

まずは単独での設定からしてみます。

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右のツールバレットから「文書編集」をクリックして表示させます。
「ルビ」という文字の書かれた「ふりがな」というアイコンをクリック。下に「ふりがなを設定する単語を選択してください。」と出ますので、文章を選択します。

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「電子書籍」という単語を選択してみました。先ほどのツールバレットを見てみると…

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なんと読み方までが入力された状態で出てきました。ふりがなに変更があるなら自由に変更できます。「長剣」に「ロングソード」というふりがなも可能です。

虫眼鏡のアイコンをクリックすれば文中にあるすべての「電子書籍」という単語に同じふりがなを振れます。

「反映」をクリックすればルビを適応できます。

文中のすべての単語に振りたい場合は下にある「すべての単語にふる」をクリック。

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文中のすべての漢字を引っ張りだして候補を出してきました。試しに「OK」してみます。

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まるで小学生が読む本のような感じです。「学年別漢字配当」を押すと…

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各学年で習う漢字ごとにルビを振る漢字を振り分けることが可能です。小・中学生向けのゲームブックを作るなら重宝することでしょう。

ルビは以上です。


【標題紙と奥付】

「標題紙」とは書籍をめくって最初のページにある本のタイトルと著者名が書かれたページの事です。

そして「奥付」とは書籍の最後にある著者のプロフィールや出版年月日や出版社の住所などの情報が書かれたページです。

そんなもの入れないよって方はこの項目はすっ飛ばしてください。

まずは「標題紙」です。

では標題紙を挿入してみましょう。
先ほど縦書きの設定をしましたので画像は縦書き表示されています。

文章の一番始めの部分、サンプルでは「はじめに」のタイトルの部分ですがその前にカーソルを合わせて二つ改ページをして、空白のページを二枚「はじめに」の前に作成します。

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一ページ目の空白ページは「標題紙」で二ページ目の空白ページは後で設定する目次を入れるためのページです。

そこで「標題紙」として設定する一ページ目の空白ページにアクセスしてそこにタイトルと著者名を入力します。

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その書いたタイトルと著者名のテキストを丸ごとドラッグで選択し、反転させます。

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メニューバーの「書式」の項目から「ページスタイル/中扉/奥付」を選択、でてきた右のメニューから「中扉の設定」を選択してクリックします。

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視覚的に分かりやすく出ているのですぐわかるかと思いますが、テキストを縦書きにするか横書きにするかという文字組と文字をページのどこに配置するかの行揃えの二つを設定できます。(行揃えはリフロー式の電子書籍には適応されません。PDF形式で作るなら適応されます)

「詳細」を押すとフォントなどを設定できます。

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サンプルではテキストを横書きにして中央に揃えるようにしました。そしてフォントをゴジック太字にしてサイズを15.0Pに指定しました。設定が済んだら「OK」を押します。

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ページの中央(上下方向)にテキストが来ました。

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あとは左右方向に中央揃えにします。テキストを選択したまま「調整」のツールバレットのセンタリングのアイコンをクリックします。

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ちょうど中心位置にタイトルと著者名が表示されました。「標題紙」はこれで終了です。


つづいて奥付の設定です。
文章の一番最後の部分、サンプルではあとがきの文の最後に奥付にしたい文章を記載します。改ページは不要です。

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奥付にしたいテキストを全て選択して、メニューバーの「書式」の項目から「ページスタイル/中扉/奥付」を選択、でてきた右のメニューから「奥付の設定」を選択してクリックします。

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あとは「標題紙」での設定と同じです。

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サンプルでは横書きの下端設定にしました。設定が済んだら「OK」をクリック。

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後は標題紙と同じく文字をセンタリングして終了です。


【目次】

最後は目次を作りましょう。ゲームブックの電子書籍を作る人によって目次なんて要らないという人からパラグラフ番号も目次に加えたいという人まで様々な意見の人がいると思います。

今回は「はじめに」「ゲームブックのルール」「ゲームブック本編(プロローグ)」「あとがき」に対して目次を設定することとします。

必要のないという方は飛ばしてもらって構いません。



標題紙の作成で文章の頭に二つの空白ページを作成しました。そのニページ目に目次を設定します。
標題紙を作成していない方は文章の頭で改ページして空白のページを一つ生成してください。

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その空白のページにカーソルを置いた状態で、右のツールパレットの「文書編集」を開き、「目次」のアイコンをクリックすると目次の設定画面が開きます。

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下の「目次作成」をクリック

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細かい設定ができますがePub形式のリフロー型の電子書籍を出力する目的ならデザイン部分は何もいじらなくても大丈夫です。
PDF形式で出力するなら好みのデザインしましょう。とくにこだわりがなければデフォルトで充分かと思います。
もし表示の仕方に好みがあるなら設定しても構いません。

普通に大見出しを設定しているならば「目次1」の区分けとして登録されています。

目次に表示したくない「エピローグ」などは「目次2」などに登録しておき、この設定の「目次2」のタブをクリックして「目次にする」のチェックを外しておけば「エピローグ」は目次に登録されなくなります。


「OK」を押すと目次を挿入する場所を指定して下さいと出ますのでカーソルで空のページのどこでもクリックします。

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ブックマークの追加方法のダイアログが出ます。これは目次として設定した「はじめに」や「ゲームブックのルール」などをリンク先としたい時に追加します。電子書籍形式にしてリンクを設けた目次にしたいなら追加しましょう。
ここは「追加する」を選びます。
くれぐれも「削除して新規に作成」をクリックしないでください。元々あるパラグラフのリンクが消えてしまいます。

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こんな感じで目次が表示されました。

目次に関しては文章を編集していくとページの変動によって目次の表示ページも変動します。
よって保存時や電子書籍ファイルに変換時に更新する必要があります。

レイアウトを整えても更新すると元に戻ってしまいますので、目次のレイアウトを整えるのは電子書籍に変換する直前に行いましょう。
どのみちePubのリフロー型で生成するとき右端のページ数はなくなり代わりにページリンクが入ります。
PDFの場合はそのままのデザインが入ります。

目次のレイアウトを変える場合、その前に一旦保存して目次の指定を変えて保存しておきましょう。ちなみに電子書籍のデータに出力する際はレイアウトをいじっても無視されます。あくまでPDF出力のみの設定です。

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PDFに出力する際のレイアウト作成後は目次の更新は不要です。

これで目次の作成は終了です。


【電子書籍化】

お疲れ様でした。いよいよ電子書籍にコンバートしてみましょう。

メニューバーの「ファイル」の項目から「他形式の保存/開く」を選択、でてきた右のメニューから「EPUB保存」を選択してクリックします。

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ちなみにKindle Direct Publishingで出版されたい場合はその下の「Kindle/mobi保存」を選んでください。
その場合は別途「Kindle Gen」というソフトウェアが必要になります。「Kindle Gen」はKDPのサイトに無料で公開しておりますのでダウンロードして任意のフォルダに入れておいてください。

「Kindle Gen」
https://kdp.amazon.co.jp/help?topicId=A3IWA2TQYMZ5J6

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Kindle/mobiファイルに変換する際は「Kindle/mobi」タブをクリックし、「Kindle Genの場所」で「Kindlegen.exe」の場所を指定します。

ibooksやkoboなどのKindle以外のサービスに公開する場合や、webなどで配布する場合は「EPUB保存」で結構です。

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メタデータや表紙画像などのデータはここでまとめて設定します。ISBNなどは無ければ記入する必要はありません。
「種類」はリフローにしてください。
リフローのデータ設定も希望がない限りは特に変更する必要もないでしょう。

全て設定が済んだら「保存」しましょう。

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データの保存場所を指定するウィンドウが開かれますが、その下部に「koboに最適化する」のチェックボックスがあると思います。Koboで公開するためのファイルならチェックを入れておきましょう。

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ログが表示されて変換されました。警告などが出ますがあまり気にする必要はないと思います。

PDF形式に出力される際はそのまま「PDF保存」で結構です。とくに出力設定はございません。


【実際に表示してみよう】

では生成されたepubファイルをePubリーダーにて開いてみましょう。

Macは標準でiBooksが搭載されていて閲覧できますが、WindowsにはePubリーダーが標準ではプリインストールされてないのでファイルをダブルクリックしてもこのファイルを開くアプリがないと叱られます。

そこで新たにePubリーダーを入れなければなりません。

おすすめなのが「Readium」です。
webブラウザのGoogle Chrome上で電子書籍ファイルが読めます。

インストール方法は下記URLに詳細が載っています。

http://www.epubcafe.jp/Readium/pcMac


インストールして作成した電子書籍ファイルを読み込みます。

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クリックするとその電子書籍が開けます。

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こんな感じで開けます。

作られたePubはリフロー型なので読み込むソフトウェアや端末によって表示に違いが出てきます。
リフローとは文章の流し込み形式でわかりやすく例えるなら「この文章を表示させなさい」というような命令しかしていないものなので、見る側の枠に合わせて行数や文字数が変化します。
逆に固定レイアウトの形式は「この文章をこの位置にこの行数と文字数で表示させなさい」と文字の場所まで指定する形式なので画面やウィンドウにそれが表示しきれない場合は読む側がスクロールしないといけません。
 基本的にゲームブックや小説などはリフロー形式で作るのが基本です。

よって、PCのウィンドウで表示されたレイアウトがスマートフォンでも同じレイアウトで表示されるとは限らないので文字数が少ないとか、画像が大きいなどの心配はなさらなくても大丈夫かと思います。

 ※追記 : リフローと固定レイアウトについて。よく電子書籍を読まれた方で、ページ内に文字が収まっていない、ページをめくったら数文字程度で章(パラグラフ)が終わってしまい、数文字の文字データと膨大な余白があって読みづらいとの指摘もあります。ですが、これはリフローの特性によるものです。
試しに電子書籍アプリ上でスワイプさせてみてください。文字が拡大して1ページあたりの行数と列数が変わるのを確認できるでしょう。このようにページレイアウトを自在に変更できるのがリフロー形式でして、文字のレイアウトによってページから溢れる文字も自在にコントロールされてしまうため、1ページ上に文字を収めようとして著者のテスト端末でレイアウトを調整しても、読者側の端末の解像度や調整によってレイアウトは崩れてしまうのです。
 どうしてもページ上に文字をきっちりと収めたい場合には固定レイアウト形式で生成すれば可能ですが、端末によっては文字が小さくなり、それを拡大した時に画像を見るようなスクロールの必要性が出てしまい、リフロー形式よりも読みづらくなると思います。
 読者が電子書籍を読むデバイスは4インチクラスのスマートフォンから10インチを超えるタブレットやまたPCなどの端末など様々な解像度のものに別れるため、表示もそれぞれの環境に合わせてあります。結構、こう言った特性を理解されていない方が電子書籍は編集がなってないと勘違いされるケースが目立っております。固執される方は少数ですが、もし不安であれば上記の文章を作成した作品の前書きあたりにコピペしておきましょう。



作り上げたサンプルファイルを下に上げておきます。クリックすれば開けます。開くソフトウェアがない場合はダウンロードされます。実際に見てどんなものができたのか参考にしてみてください。

ePub形式のサンプルファイル

PDF形式のサンプルファイル

PDF形式も選択肢をクリックすれば指定のパラグラフへジャンプできるリンクを備えています。
リンクを保ったままPDF出力できるのは一太郎特有の機能ですね。Adobe Acrobat Proでも出来ましたが縦書きができませんでした。
 他のPDF制作ツールでは不可能だったり広告が入ったりと使えません。あと高価なソフトウェアは試していませんのでわかりません。

これで「一太郎」による電子書籍ゲームブックの制作方法の記事を終了いたします。わからないことがあればコメントに気軽にご質問ください。答えられる範囲ならお答えできます。
posted by 文芸遊戯研究会 at 14:41| ゲームブック創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする